私が新卒で入社したのは一九九七年の春、つまり一九九六年に就職活動をして入社したので、約一〇年前の話になる。その会社は外資系コンサルティング会社ということで、ちょっと特殊な環境とは言えるかもしれないが、「これからやるぞ」という華やかな入社式ので、すでに「辞める」ことを前提とした話か平然となされていることに正直言って違和感を持った。当時、私自身は会社というものはとくに事情がない限りずっと勤めるものであると当然のごとく思っていたから。
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そのとき、同期のメンバーのうちそこそこの人数が言っていたのは、できれば三年ぐらいで辞めたいということ。「それでどうするの?」と聞けば、転職して自分をもっと高めたいとか、故郷に戻って家の仕事を継ぐとか、自分で事業を興すとか、とにかくこの会社で何かを学んで次のステップに行きたいという話がゾロゾロ出てきたのを記憶している。そのときは「外資系特有のことなんだろうなあ」と思って、特殊な会社という認識をしていたけれども、それがどうも最近「ちょっと違うな」という実感を持っている。