大企業四〇〇社が採用を熱望する大学

2012.01.07

大分県別府市にキャンパスがある立命館アジア太平洋大学(APU)はグローバル人材の養成と本格的な国際大学作りのミッションを掲げ、二〇〇〇年に開学した大学である。秋田の国際教養大学と同様に学生を社会に送り出してまだ日は浅いが、「APUの学生だから」と採用する大企業も多い。毎年のようにAPU生を採っている富士通もその一社だ。六〇〇〇人超の学生のうち、留学生(同大学では国際学生と呼ぶ)が47%、教員の半数も外国籍という多文化共生キャンパスの中で学生たちは切磋琢磨してもまれ、「誰とでも付き合う力、他人の心を掴む力、コミュニケーション能力が抜群」(富士通採用担当者)といったように評価が高いのだ。

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毎年四〇〇社の日本を代表する企業の採用担当者がAPUを訪れ、キャンパス内で企業説明から筆記試験、面接を行っている。採用の一連の流れをキャンパス内で実施しているのはAPUぐらいなものだろう。それだけ企業の担当者の心を惹きつけ、「APUの学生だから」という理由で採用しているのである。国内学生の評判もよいが、日本企業に就職希望する留学生のうち、実際に就職できているのはせいぜい四割といわれるなかで、APU留学生の就職率は九割超と群を抜いている。何といってもAPUの強み・特徴は、異なる文化、習慣、価値観を持って、約九〇ヵ国・地域の世界中から集まった学生たちが互いに刺激を与えながら、学び合い、教育上の相乗効果を生み出している環境にあるといえる。学生たちはこのキャンパス環境の中で、まさに多様な文化、価値観をぶつけ合い、理解し、幅広い人々と対話する能力を鍛えることができるようになっているのだ。APハウスという学生寮もそのひとつだ。留学生が入居しているが、一部は国内学生と同室で暮らすシェアルームになっており、日本人学生と留学生とが濃密な交流を通して、異文化コミュニケーションカや言語能力を高め合っている。